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全能者が個の“命”として現れているのが“キリスト”です。この“キリスト”はあなたたちの中に、そして生きとし生ける魂すべての中に宿っています。“キリスト”こそあなたたちの“命”であり、あなたたちの“意識”なのです。“キリスト”によってあなたたちは生き、“キリスト”によって永遠となり、“キリスト”によって救いを得るのです。(マタイによる福音書16章16節、ヨハネによる福音書1章1-3節、20章31節、コリントの信徒への手紙一8章6節、コロサイ信徒への手紙1章15-20節、ヨハネの黙示録21章6節)

これこそ大いなる“宇宙意識”、地球全体を包んでいる内なるイルミネーション(光明)です。一人ひとりすべての人びとがこれを理解したとき、地球全体が変容し、人びとは真理の具現を通じて無智の状態から脱却し、変容します。

各人の内なる“普遍性”が普遍的なるものと認識されたとき、まさにそれは普遍なるものとなります。このようにして個人の背後にある“全体性”が各人によって実現されるようになるのです。

個人となった“普遍性”が“キリスト”です。これは各個人によって認識されなければなりません。そうして各個人は、自分の背後に、人類全体の背後に “全体なるもの”があることを知ります。分離・分割というものはないからです。“全体性”が完全に理解されるとき、人の中の神が明らかになるのです。

神の内に分裂は存在しません。“多”の中に自己自身を表現している“渾一性” (こんいつせい)(すなわち多即一・一即多)が表現されており、神の“意識”は神の創造物すべてに現れており、神の創造物すべては神の“意識”の中に存在しています。あなたたちの中心におられる神は全能なのです。

このことを理解し始めると、あなたたちは自分を取り巻いている状況から意識が引き上げられ、真に生来保有している権利である内なる“神のキリスト”に入って行きます。

世界は時間と空間の制約からそのとき脱することになり、本来の“霊”の自由を獲得します。

時間と空間は、“全体性”や無限の“完全性”を理解する上で常に障害となってきました。“無限性”を悟るためには時間や空間は存在してはならないのです。

“実在”には始まりも終わりもありません。“実在”は人間によって創造されるものではありません。しかし人間は自分の意識の中に時間や空間を創り出します。これは幻想です。 “全きもの”を理解し、認識していないのです。時間も空間も、始まりも終わりもない“全きもの”があるのです。唯一の“全きもの”があり、この“全きもの”が、いま自己を現しているのです。これが“実在”です。“わたし”は“実在”と一つであり、“実在”は“わたし”と一つです。これが“キリスト意識”の自覚であり、その自覚によってあらゆることが可能になるのです。(講話2-10、10-124、11-10、14-37)

パーソナリティ(現象我)を超えたところを見なさい、それは外に現れている現象でしかありません。自己自身の外に“真理”を見出すことはできません。あなたたちは現象として現れている自分や周囲の人びとを超越して見る必要があります。パーソナリティの中に“真実”(真我)を見ることはできません。パーソナリティは環境に対する個人の反応の結果でしかありません。(講話2-10、10-124、14-37)