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今後、数年の間に、科学上の大きな進歩が世界にもたらされるでしょう。その多くは人類を向上させます。しかし、地上の人間を傷つけるためにも使用されるでしょう。

ここでもまた “霊”の導きなしに――すなわち心(ハート)の清さがないままに知性が用いられてしまうのです。

世界はいまだに“善悪の知識の木”の実を食べています。人類が“命の樹”、すなわち内なる“キリスト”をしっかりとつかんだときに初めて、救いが訪れるのです。

この問題についてはすでに扱っており、あなたたちの多くが理解していることを知っています。善も悪も“実在”ではありません。“実在”は善でも悪でもありません。“実在”はそれ自体で完結しており、完全です。ある人の悪の基準は、他の人の善かも知れません。別の人の善の基準は、その他の人の悪かも知れません。それらは相対的なものであり、人が考えるものです。

もしこれらのことについて、あなたたちが自分の考えていることを詳細に検討してみるならば、これらのものは自分の外にあるものであり、あなたたちにとって相対的なものであることがわかります。もしそれを善とか悪と呼ぶならば、それは自分にとって相対的なものであることがわかります。あなたたちは、自己の内なる“力”によってコントロールされ、導かれていることを知りなさい。その“力”は善でもなく悪でもなく、“それ自体”で完全なものなのです。これが“神のキリスト”です。

善も悪もあなたたちの心(想念)の産物であり、物事に関してあなたたちが考え出したものです。これが“善悪の知識の木”の実です。無智なまま死ぬことがないように、その実は食べてはなりません。あなたたちが“命の樹”をしっかりとつかむならば、すなわち、“真理”を心(ハート)の最奥で知覚できるならば、これがあなたたちの救いとなるのです。

あなたたちが“キリスト”を知るならば、あなたたちの心(想念)はもはや善悪に悩まされることはなく、あなたたちが「神の“愛と叡智と力”を現す力」となるのです。

“わたし”は世の救いです。誰でも“わたし”を信じる者は永遠に生きます。

“わたし”は“神の生けるキリスト”です。世を救うために、父が“わたし”を世に遣わされたのです。この同じ“キリスト”が内に住まわれています。“わたし”の内に住まわれているのと同じ“神の霊”が、あなたたちの内にも住まわれているのです。

今、わたしの話を聴いている多くの人は、すでにこの地上を離れた人びとです。彼らはかつて、あなたたちと同じ意識で生きていた人びとであり、より精妙な性質の体をもっている点を除けば、今のあなたたちと同じです。しかしその彼らの体も、彼らの内なる意識に対応しています。あなたたちの体はあなたたちに対応しており、“キリスト力”が理解されれば、その指揮どおりになるのと同じです。