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全能の神が個の生命として現れたものがキリストです。このキリストはあなたたちの中に、そして生きとし生ける魂すべてに臨在しています。キリストこそあなたたちの命、あなたたちの意識なのです。キリストによってあなたたちは生き、キリストによって永遠となり、キリストを通して救いを得るのです。

これこそ大いなる宇宙意識、地球全体を包んでいる内なるイルミネーション(光明)です。一人ひとりすべての人びとがこれを悟ったとき、地球全体が変容し、人びとは真理の具現を通じて無智の状態から脱却し、変容していきます。

個別に分け与えられた“普遍性”が普遍的なるものと認識されたとき、まさにそれは普遍なるものとなります。このようにして個々の背後にある“全体なるもの”が、各人に認識されるようになるのです。

個別化した宇宙がキリストです。個の命はこれを受容していなければなりません。そうして個々人は、自分の背後に、人類全体の背後に、すべてが一つとなっている全体があることを知ります。なぜなら分離はないからです。これに完全に目覚めとき、人の中に神が現れます。

神の中に分裂はありません。ただ一つの“全体なるもの”が多数の中に自己を表現しており、神の意識が被造物一つひとつに現れており、神の被造物一つひとつが神の意識の中に存在しています。あなたたちの中心におられる神は万能です。

あなたたちがこのことを理解し始めると、あなたたちは自分を取り巻いている状況から意識が引き上げられ、生まれながらにして真にあなたたちが備えている権利である内なる“神のキリスト”に入っていきます。

そのとき、時間と空間に制限された世界から抜けだし、本来の“霊的自由”を得ます。

時間と空間は、全体性、無限なる完全性の認識に関して、常に障害となってきました。“無限なるもの”を受容するためには、時間も空間もあり得ないのです。

実在には始まりがなく、終わりもありません。実在は人間によって創造されたものではありません。人間は自分の意識の中で、時間と空間を創造しています。それは、時間はなく、空間もなく、始まりはなく、終わりもない全き全体性がわからず、認識をしていない幻想でしかありません。唯一なる全体があるのみであり、この全体が今、自己を表現し続けているのです。これが“実在”です。“わたし”は“実在”と一つです。“実在”は“わたし”と一つです。これが、すべてが可能となる“キリスト意識”の認識です。

パーソナリティ(現実の人間)を超えたところを見なさい、それは外に現れている現象でしかありません。あなたたちは、自己の外に真理、真実を見出すことはできません。あなたたちは、現実の自分や、周囲の人びとの現実を超えたところを見なければいけません。あなたたちは、決してパーソナリティの中に“真実”(真我)を見ることはできません。パーソナリティとは、境遇に対する個人の反応の結果でしかありません。